ルパン三世 & something

ルパンを語って微笑みを届けたい  他にも気ままに綴ってます♡

プレバト‼︎ 俳句のタイトル戦、金秋戦 ‘23 より

定期的にブログという「書き物」をするようになってから、ずっと見ているこの番組「プレバト‼︎」も、見方がより身近になっている。

今回の金秋戦のお題は、三大季語、雪月花の一つ、「月」。
フルポン村上さん曰く、お題としての「季語」は番組初とのこと。しかも詠み倒された季語でもあるので、挑戦者達は唸る、、


特に印象に残った作品を挙げると、

 あんな家 二度と帰るか 睨む月 
       by 千原ジュニアさん
思春期の男子なら、特にそんな事もあるだろうと思いを馳せ共感する!
ここで、夏井先生曰く、「俳句は物を描写するのが定石」だが、このように感情の方を主張したい場合は、
睨む月 → 月睨む → 月に吼ゆ
と変えた方が、より気持ちに即した作品になる と直されていく。
春風亭昇吉さんの句の「名月」を「満月」に代えられたのもそう。
月と自分の感情、主体をどちらに置きたいのかによる言葉での表現方法の違いは、勉強になるな。
敢えての2つの季語使用で季語が薄まり順位を下げてしまった皆藤愛子さんの作品も、やはり言葉の足し引きで調整する余地があった。


先生に、絶妙なバランスで、なかなか手練れ(てだれ)の作品と褒められたのはフルポン村上さん。
 良夜かな 香典返しの 茶漬け食ふ  

1位となった森迫永依さんの作品も挙げておこう。
人気ドラマ「VIVANT」を彷彿とさせる調べあり、ご本人のモロッコ旅行体験からの「海外詠」。
 朝月のアザーン 砂漠の空港へ
フルポン村上さんの指摘通り、この句は簡単に書けているようで、ちゃんと物語がある。それに、細部まで、俳句への取組みの研究成果が表れているね!
先生曰く、神聖な感じや映像がよく描けてお見事。


夏井先生はまた、全員に対して、「他作品の議論すべき点がわかる位に上達している」と、褒めた。
ここに集まる人達は、常に俳句に取り組んでるからこそ、その能力も伸びるのだね。


人への指摘は的確なのに、自分のとなるとその目が曇ることがある という句になったのは、特別永世名人梅沢富美男さん。
梅沢さんが偶にやりがちな癖、蘊蓄を語る系の作品になってしまった!
こういうのは、本人だけが、作った気になりがちのワナに落ちるのだw
 桂月や キャラメルの香の 満ち満ちて 
 → (直し) キャラメルの香か 桂月の甘からん
こうしたところで、上五をその後が言い換えている元句と、所詮大差ないらしいw
これが初心者なら、褒められる出来かもしれないのにネ!
先生の直しを受けて、梅沢さんは
「もう、満ち満ちて なんか絶対書かないからな!」と言い返すのが精一杯だった‼︎ うん、結局それが良さそうだww


安定の上位入賞3位は、いつもみずみずしい感性が特徴の森口瑤子さんの作品。
 こりりと すっぱそうな 三日月のかど

すっぱそうな に、梅沢さんが子供のように噛み付いたのは可笑しかったw
(この時、「立ったからオモロイ!」とMC浜田さんから高度なバラエティー的指摘も入る。この番組で梅沢さんは、俳句外でも育てられている!歳取るヒマ無いねw)
先生曰く、この句は好みが分かれるかもしれないが、そこに詩があるし、「かど」という言葉の着地があるからOKで、
「これからも恐れずに自分の感覚を率直に書くこと、果敢に自分を信じて行け!」
とのこと。


これは、ブログでいつも自分の感じたことを書いている私にも、エールをもらったようで嬉しかった♡
夏井先生のこのセリフに、力を得た人は多いのではないか!?