ルパン三世 & something

ルパンを語って微笑みを届けたい  他にも気ままに綴ってます♡

玉鬘(たまかずら)と髭黒(ひげくろ)の大将 from「源氏物語」

前回の「源氏物語」の流れで、気になる登場人物について少々、、。

夕顔の忘れ形見の美女、玉鬘は、数奇な運命の女(ひと)。4歳から成人で帰京するまでは九州で育つ。
自らは雅び(宮廷風に風雅)な光源氏は、玉鬘を引き受けることに決めた時、「玉鬘が鄙(ひな)びていたら(田舎風だったら)どうしよう」なんて心配している。配慮が万事パーフェクトなはずの光源氏にも、ソウイウとこあるんだよねえ、困ったもんです!
でも、彼の危惧に反して、玉鬘は魅力的な女性だったので、今度は彼女に言い寄ってみたり、、ったくもう‼︎


それはそうと、サブタイトルをじっと眺めて、気づいたことありませんでしょうか?玉鬘の鬘と髭黒の髭は、漢字のかんむりの部分が一緒。源氏物語の年表を眺めていて、これに気付きました。
帰京後の玉鬘ちゃんはモテモテで、言い寄る人が多かった。当時の読者は恋の行方を楽しみにしていただろうが、紫式部はちゃんと伏線を敷いていたんだネ、ここを結びつけようと!
式部は、人前で真名(漢字)を書くことを嫌ってはいたが、父親の影響もあって漢籍にはかなり通じていたので、作家ならではの密かな遊びをしたのかもしれない と思う。


戻ると、
むくつけき(無骨な)髭黒は愛しの玉鬘に会う際に、小さな香炉をもう自分の袖に入れてしまってジャンジャン香を焚き染めた。むせぶ様な香りに、可愛らしさと一生懸命さが見えるので、結果的に彼と縁付くことは玉鬘にとっても幸せだった というのは本当だろう。
紫式部は、苦労人玉鬘に意外な形で褒美を与えたか?ただし、髭黒亡き後、玉鬘には、立ち位置とまつわるそれなりの苦労がなおも続くので、紫式部という人は、「源氏物語」において登場人物に誰一人、絶対的な心の安らぎというものは与えないのだ!


彼女は冷徹なリアリストか?サディストか?!

嘘を描きたくない紫式部は、世の中というものを透徹して観ていたんだね。