ルパン三世 & something

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育ての親&従兄弟との別れの場面に思うこと from 「ハリポタ 死の秘宝」

約17年間、ハリーポッターは、亡き母リリーの姉・ペチュニア一家と一つ屋根の下で育てられた。その家の従兄弟ダドリーが超過保護に育てられたのとは対照的に、冷た過ぎる扱いを受けながら、、
ハリーが17歳を迎えると護りの魔法が解ける為、一家も狙われるので、彼らは家を去らねければならなかった。
その時のハリーと一家の別れの場面は、なかなか読み応えのあるところだ。
[死の秘宝1、第3章]


ハリー自身は最初、これまでの扱われ方から推しても、この別れに特別な感情を必要とはしていなかった。(& 読者も!)
ただ、従兄弟ダドリーが、やっとながらも勇気を出してハリーに握手の手を出した行動には、ハリーのみならず母ペチュニアも驚くし、ここは読者さえも裏切られる恰好となった!
読み返すと、おどおどなれど、ここの登場人物の中では圧倒的に、ダドリーが主導権を握っているのだ。
「人間そんな簡単じゃございません」とばかり、作者JKローリングの魂胆が透けて見えてくる!
作者がしてやったりの場面だった。有能な作家は、時にこういう遊びしますよねw


この時のダドリーの感情を推し量るに、①彼なりに成長していた②まだ若い分、性格矯正が意外と柔軟である③完璧な聖女にしてハリーの母・リリーと同じ一族なこと! などが考えられる。
子供とは、意外と冷静に、親の行動やその可笑しな点なども見て来ているものなのだ。
ここは、ダドリーの今後の人間的成長への期待が持てるところだし、ハリーの方も、未だ発展途上の「人を見る目」の成長がさらに促される場面となった。

それに、これには母ペチュニアが我が子の行動に感激している!
親とは不思議なもので、自身の欠点は子供には受け継いで欲しく無く、自分には薄い美点を我が子には見出せた時は、大変嬉しいものである。
経験上、この親にしてこの子ありの逆、つまり、この親からもこんないい子がいるんだなと思ったことがままあり、遡れば、この親にもそういう美点を隠し持っているのか、或いは、少なくともそれをいいと感じる心は持ち合わせていたんだーと 妙に感心したこともある‼︎
きっと自分と我が子の関係にも、側から見れば、そういうことがあったろうねww


さて、その伯母ペチュニアである。
こちらは大人な分だけ解読も難しい!
この場面でのこの人の心の上下左右の揺れ方はとても複雑で、妹リリーへのコンプレックスに始まり今に至る感情が色々と渦巻くシーンとなっている。
ハリーへの別れの態度の書き方は、作者でさえ、かなり頭をひねったのではないか?

それにペチュニアは、直前に、息子ダドリーの善意の行動を目にして感動と混乱を来たしたばかりなのだ!

ここの一連のシーンの彼女の心情は、一般に言われているようなことは一通り考えたことはあるのだが、ある時ふっと気づいたことは、「今更、何を言おうとわざとらしく聞こえそうという恐れがよぎり、また、言えたギリでもない(顔もない)」と彼女が思った(一部、諦め!?)  といったところではないか?
彼女なりのプライドもあるだろうし、、
結局は、何か口ごもったけれども、結局、踵を返して立ち去った ことになっている。長年折り重なった感情を、一瞬でひっくり返す方がムリがある。彼女にはこれが精一杯のところだろうし、その位に留めるのが一番自然だという結論に、作者が達した。
もちろん、その匙加減に感心している♡