家では、家族が藤井風さんの曲も好きでよく聞くのだが、ある時、タイトルの “ damn “ という文字が目に飛び込んで来て、ドキッとした。
この単語には見覚えがある!
「風と共に去りぬ」のラストで、レットバトラーがスカーレットに吐いた捨てゼリフの最後の最後の単語が “ damn “ だったからだ。映画化(1930年代)当時は、簡単には読みも書きも出来ないほどのヤバイ単語の一つで、原作者(マーガレット・ミッチェル)がこれを使った思いを大切にしたかった監督は、ハリウッドに料金(罰金?)を支払ってまでそのまま採用した という曰く付きの単語だったらしい。
“ I don’t give a damn.”
(和訳では「俺の知ったことか」)
スカーレットにレットが吐いた衝撃的なこのセリフは、2人の関係が逆転したことを暗示させ、このエピソードと共に、中学生の頃この映画を見た時は、ショックを受けたなー。
Eテレ「100分de名著」でもこの作品は取り上げられていて、解説者の鴻巣友季子さんが、この小説の(主要な)男性達はレットもアシュレイもオトナになってない のようなことを語り、とても興味深かった。
スカーレットはこの後、あの有名な “ Tomorrow is another day “ を力強く宣言するのだが、この時、スカーレットの自立の始まりを暗示している。一方で、メラニーはこの小説の主な登場人物の中では、そもそも一番オトナで(ある意味したたかで)あるという解説者の意見がとても新鮮で、面白かった。
この解釈は、中学生の時、自分が感じたものより、そう、オトナだね!
damn というこの単語自体は「クソ野郎」みたいな意味の言葉らしいが、原語のインパクトは、きっとそんなもんではなかっただろう。
日本語だが今では、SPY×FAMILYのアーニャなんか、ダミアンに向かって「クソ野郎!」なんてつぶやいているのが、可愛いくらいなんだが、、!
時代が移り行くと、強烈な単語も鮮度が薄れて、曲のタイトルになっても別に問題ないワケだ。
もちろん今でもヤバイ単語には変わりないかもだが、藤井風さん自身、damnと「だんだん」を掛けて遊びながらも、確信的に何か意図を持ってこの言葉をタイトルにしたんだろうね。クセになりそうな曲だw
“ damn ” の公式ビデオで、風さんが登場する前半、ワックスで固めた髪といい、服の感じといい、レットバトラーのワイルドさを想わせるものがあった。
今、気づいた!風さんと風と共に去りぬは「風」繋がりだね!!
それがどうしたって感じですか?