ルパン三世 & something

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タイムラグの困惑と克服 from「血煙の石川五ヱ門」


「血煙の石川五ヱ門」は、最初の対決の際、五ヱ門がコンマ数秒のタイムラグで深傷を負う。その克服をテーマとする五ヱ門の苦悩が描かれている。

ルパンの説明によれば、五ヱ門は敢えて「五感」を封じ、「僅かなる差」を縮めるために、「見えないものが見える仏の境地」を求めていったのだ!そして苦行の末に「見えた」ことを体得。映像では、体得後の五ヱ門は、体の表面ではなく、体の芯に電流のようなものが走っていた。これは、体表の感覚器官たる「五感」を超える、「第六感」とも「気」とも言えるようなものなのか?
五ヱ門の芯に、電流ならぬ「気流」が走ったのかもしれないね。


はるか昔、確か紅白歌合戦のような大舞台で、伴奏の音が聴きづらそうで困惑気味の歌手を見かけたことがある。プロなので、聞こえませんでしたとの甘えは許されず、スピーカー等の技術革新の先行との狭間で、歌手は泣くことになったのだ。その後、歌手にはイヤホンをつけさせて問題解決が図られていったようだが、、。
技術進化の過程でのパイオニアの歌手達のご苦労が偲ばれる。

前回、私も舞台上の実体験で、音の反響の時間差に苦しんだ話をしたが、離れた所にある大音量のスピーカーからの音が、自分の手の動きとの間に、明らかにズレが起きる。このような「音」のタイムラグは、困惑ながらも割にハッキリ判るものだ。


だが、五ヱ門の場合は、タイムラグはもっと短い刹那で、しかも「気」のようなものを相手にする修行なので、これらの比でなく、その克服も並ではなかったのだ。


「見えないものが見える」境地への困難さは、実は全てのことに共通しているのかもしれない。