学生の頃、趣味で習っていたエレクトーンの私の師匠、山口先生の思い出。私をグレード5級まで導いて下さった、マスターコースの先生だ。
私が、ジャズやボサノヴァが好きなのは、エレクトーンをやっていた影響。
生徒達の発表会で、私はボズスキャッグスの「スワン」を演奏、山口先生が譜面起こしからレジストレーションまで、何から何までやって下さり、私はただ弾くのみ!今更ながら、有難うございました。会の後、先生に「あなた一番落ち着いて弾いていたわよ。安心して見てたわ。」とお褒めの言葉を頂いたが、舞台では、自分の手とスピーカーから聞こえて来る音に、微妙な時間のズレがあったため、宇宙遊泳みたいで、全くノルことが難しく、演奏が機械のようになっていなければいいが、、と演奏中ずっとドキドキだった。
先生にはいい風に見えていたことは、何だったのか?、、自分では未だに不明だが、先生のご評価は、素直に受け取ればいいのだろう♡
生徒達の発表が一通り終わった後、先生方によるアンサンブル演奏で、ジャズをご披露なさった。フィーリングがとてもカッコよくて、その演奏に釘付けとなり、あの時のメロディは、脳内にいつでもそのまま再現できる。会の後、、先生に「とても素晴らしくて感動でした」とお伝えすると、「そう?ありがとう。あなた達の演奏で、ストレスが溜まって、もう、あれ(自分の演奏)でスッキリしたわ!」とおっしゃった。
受けたストレスは、自力で跳ね返す!
先生の演奏と、このご感想に、私は二度感動。先生のハッキリとしたご性格と物言いが私は大好きだった。
先生は一面、とてもプラグマティックな考え方をなさる方で、演奏の技術を習っただけでなく、数々の教えやセリフ、ほとばしるバイタリティーが、今でも私の生きる指針となっている。