ルパン三世 & something

大好きなルパン三世、他、色々なことを気ままに綴ってます♡

夏に怨霊物語 地唄舞 ‘古道成寺‘ から 「国宝」‘二人道成寺‘ まで ①

Eテレ『芸能きわみ堂』で、舞‘古道成寺‘の放送があった。
安珍(あんちん)役の山村友五郎さん、清姫役の吉村古ゆうさんが、音曲に合わせて舞う。2人の出会いから最期の鐘のシーンまで、舞に合わせて歌詞を追うと、詳しく話がわかるようにもなっていた。
かつて私自身、箏曲『新娘道成寺』を教師披露の舞台で演奏したことがあるため、「道成寺物」にはつい目が留まり、録画して見たら、お二人の舞と表情、音曲の素晴らしさに釘付けになったのだ♡


道成寺物は、実はいろいろなバージョンがあるが、今回の‘古道成寺’に則ってあらすじを書いていく。
若い山伏の安珍が、(2年毎か?)熊野へ修行に行く途中、年月をかけ庄司家を宿とした。そこで、庄司の娘清姫と出会った。宿主の庄司は娘に対して「安珍はお前の夫(つま)になる人だよ」とからかう。(それを戯れと表現)
純粋な少女清姫は、これをまともに信じて思いを募らせて行く。罪作りな父親なのだ!

年月を経たある晩、思い詰めた清姫は意を決して自分から安珍に言い寄った。安珍も一旦は承諾するものの、修行の身であることとや、いきなりのことだった戸惑いもあったろうか、考え直し、夜半、家を抜け出て逃亡。ソデにされた形の清姫は、悔しいやら恥ずかしいやら、、後を追う。(それを「死なば諸共 二世三世(さんぜ)がけ 遁(のが)すまじと追っかくる」と表現)

道成寺に逃げ込んだ安珍は住職の計らいで大きな釣り鐘を下ろし、その中へ隠れた。一方、清姫は、山川を経て追いかけるうちに、少女から半蛇体、終いには大蛇と怨霊化した。
道成寺に行き着いた清姫(大蛇)は、不自然に降ろされた鐘と蛇の嗅覚もあったろう、中に安珍がいることを見破った!大蛇となったカラダを巻きつけ、口から炎を吐いて焼いてしまうのだった。


この間の描写を2人の舞で舞い分けていくところが素晴らしい。
2人共、まず人形ぶり含め、安珍は語り部、庄司、さらには川の水や松の木、他、、観音様、黒子役までをも、扇も巧みに使いながら演じ分けていく。清姫は先述のように大蛇に至るまでの心理描写とカラダの変化を舞と表情で表していく。「終いには大蛇となったが、性根はあくまで清姫であり続けた」と、吉村古ゆうさんは説く。演者の心意気と解釈の優しさが沁みた♡
お2人とも、その表現力はそれはそれは見事なものなのだ。

私は、舞‘古道成寺’のお陰で、よりつぶさに多角的にこの話が解った。


道成寺物は、能や歌舞伎、箏曲、映画化など古くからたくさんの作品があり、人気の演目である。映画「国宝」にも出てきた「二人道成寺」は、道成寺の鐘の再建にやってきた二人の白拍子による、いわば発展形であり、華やかに表現された作品なのだ。

少し調べたところ、各作品では、安珍や清姫の人物設定や、知り合った年数などがまちまちだったりする。安珍を白状者と描く作品もあれば、同情気味に描く物まで、その作品次第なのだ!なので、総じて安珍清姫、どちらが悪いとは判じ切れないと思っている。
ただ、幕切れが何とも哀しく恐ろしく壮絶であることは紛れもない。

この‘古道成寺’からは多くのインスピレーションを得たので、この後もテーマ別に数回に分けて、感じたことを書いていこうと思う。

今日はまず手始めに、あらすじで真夏に涼を感じていただけたでしょうか!?