テレ東「新美の巨人たち」で、琵琶湖疏水(そすい)と京都 編があった。少し前、「ブラタモリ」で琵琶湖疏水の回があって初めて色々と知り面白かったので、あらためて目に留まったのだ。
京都市内の水は、庭園の池の水も含めて琵琶湖から引っ張って来た水のお陰が大きい。明治時代初期、伊藤博文、井上馨、松方正義、北垣国道(第3代京都府知事)など、錚々たる重鎮が実現に関与した疏水の開削は、実際、工事中の犠牲者も出しながら、文字通り血と汗の結晶なのだった。
トンネルの所々には、重鎮たちの揮毫の扁額(へんがく)があって趣深い。
そして、疏水の一部は「国宝」にもなっている。2025年は映画「国宝」で沸いた1年だったが、そういう人間国宝のみならず、このようなところにも「国宝」があるのだった!
番組中、さらに印象に残ったことは、、
(現在の東大に当たる)工学部の学生で、琵琶湖疏水の論文を書いていた田邉朔郎さんがアメリカへ留学、アスベン発電所を見学して大いに開明する。もはや水車では無く、水力発電の時代である と!
帰国して北垣京都府知事を説得、既に水車で進んでいた計画を覆したのだった。最初は反対した北垣府知事も英明で、聞く耳と確かな判断があってよかった。
開国まもない明治時代の初め、遷都以後の京都の再興に、疏水の開発でこんな所でも皆の英知が結集していた事を知った。
さて京都には、同じ頃の作庭家7代目 小川治兵衛さんが手掛けた名庭園が多く残る。その内の疏水から引いて来た池の中に、敢えて沢山置かれた小石があった。それらの小石に水が当たるとさざなみが立つ。五感で水の流れを感じられるようになっているのだ。池の中に置かれた大小の石一つとっても、考え抜かれた美しさの仕掛けが施されているのだった♡
このような効果を知ると、これからもこういう光景を目にした時、一層、ありがたく実感できると思った。芸術作品を鑑賞する時、理屈抜きで感じるのもいいが、歳を重ねて来ると、こういうアプローチも少し必要としている!
では、先ほど触れた揮毫のうち、水に関連するものを一つ。
・仁以山悦 智為水歓
(仁者は動かない山に悦び、
智者は流れゆく水に歓ぶ)
by 井上馨 翁
番組でも指摘された事だが、琵琶湖疏水は、京都の生活面だけでなく文化芸術面でも後世に大きく貢献した大事業であった。
飾らない気さくさで番組を進行する とよた真帆さんが美しい風景とよくマッチして、とても興味深くこの回を堪能した♡
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♡みなさま、良いお年を♡