(ネタバレあり)
「カリオストロの城」のヴィラン、カリオストロ伯爵に仕える執事ジョドー。
本作は、やはり何度も見ても面白くて惹き込まれているが、段々、主人公周りにも興味が沸くようになっているw
頭頂部はハゲて尖り両脇が緑色の髪というユニークな風貌のジョドーは、執事としてはまことに勤勉だ!
オートジャイロで城に派手に到着するカリオストロ伯爵の真打ち登場シーンでは、ジョドーが甲斐甲斐しく世話をしながら外出着を脱がせ受け取る一連の流れは、手慣れて美しいまであるw
ジョドーは、途中、案外とコミカルな役どころも担当していて、ルパン捕獲に失敗してはホゾを噛む!
そのうちの有名なシーンとしては、やはり仕掛けた罠に自らハマる落とし穴のところかな?これは、ルパンの機転でやり返されたもの。
だが、衛士隊長グスタフと共に落ちそうになるところを、一旦、ジョドーの方が先にジャンプして天井に(みんな不思議がってるけど、シャンデリアかなんかに?)ぶら下がり、グスタフを助ける。職業柄なら逆のはずなのに!
これは、まるでルパンの身のこなしだ。
さらに、この時のショットで、ジョドーの方は顔が慌ててなくてお見事だ!銭形やグスタフは、笑いを誘う表情で撮られているのにw
ここのところ、伯爵は、事の顛末をジョドーに対して怒るよりか笑っていて、なにか楽しむ余裕があったらしい。
伯爵とジョドーの主従愛は、実は本作の隠れた見どころの一つとなっている。
ひょっとして伯爵は、上司としてはイイトコある? って囁かれてるくらいw
孤独な伯爵も、忠義なジョドーには全幅の信頼を置いていた。
失敗した時のジョドーは「お叱りは、あと」と申告。いつも覚悟が決まっていて健気だね。実はこの時は任務遂行優先、状況判断が実に的確な人なのだ!
基本ワルながら意外にもカトリック大司教の登場に十字を切って迎える信仰心があったり、忠節な勤務姿勢や武器の扱いを含めた戦闘能力、敏捷性があったりと、見上げたもののジョドーなのであった♡
なお、ジョドー役は、名声優の永井一郎さんが演じていて、声だけでなく、意表をついた発声とか(アドリブもあるのかな?)色々な間合いが良くて、ジョドーを一層魅力的にしているということを申し添えておこう♡
ラスト、時計塔や水道橋が洪水で瓦解するのを見て観念したジョドーは、戦いで渡り合っていた(それもスゴイ!)五ヱ門に対して、「これでカリオストロも終わりだ 斬れ」と介錯を頼む。
が、五ヱ門は「無益な殺生はせぬ」と断る。
この2人を対峙させていたことにも意味があって、このやりとりも名シーンの一つなのよw
つまりはこの2人、武士道でどこか通じ合っていたんだねえ!