次元の魅力を語るのに、この回を外す訳には行きません。20分近く、次元の緊迫感と苦悩を共有できます、ツカレマス、痺れます!
スタッフのきめ細かい作り込みに気合いを感じます。
来ましたネ、こういうの、、PART 5で。
なお、7、62mmというのは、銃弾の長さのことです。(それ以上は、ご自分でお調べになって!!)
そして、当然、作品のタイトルにも ‘気合い’ 入ってます。
風見鶏の十字の風受けが、くるくる回る。この狙撃戦は、風も計算に入れなければならない。そして、次元の方が入れなけれならない計算は、もう一つ多い。相手は次元を撃つだけが目標だが、次元の方は、あくまで相手を殺りたくないのだから、、。次元の気持ちでは、致命傷は敢えて外さなければならないのだ。腕前が優っていないとできない芸当だ。
最後の刹那で、狙いすまして、相手の小さなボルトハンドルを弾き飛ばし、勝負あり。
次元をして「5年は寿命が縮まった。」と言わしめた狙撃戦は終わった。
狙撃の相手は、魅惑のグリーンアイズとスナイパーの凄腕が母譲りの、娘だ。美しい母ミラージュは、次元の元傭兵仲間。おそらく、友達以上恋人未満の間柄だった。そして、2人の心は通い合っていた、、。
かつて次元は、娘を身籠っていた母ミラージュに「銃を貰ってやろうか?」と提案し、ミラージュは断った。だが、娘には、彼は今度は積極的に、「命の代わりに頂いていく。」と銃を取り上げ、他の道を行くよう仕向けた。母と同じ苦悩を味わわせたくなかった。
「(病の母には) 捨てたと言いな。わかってくれるだろう。」 と告げて、、。
本作の途中、頭上で銃声飛び交う中、次元の腕前を信じて、悠々と、敵とのチェスに取り組むルパン。次元への信頼感は半端ない。
最後、自分とミラージュの2丁の銃を背負った次元に、「持とうか?」とねぎらうルパン。
「これは、俺が背負って行くよ。」と、次元。
母娘2人のミラージュの、重かった十字架を引き取るのは、次元の役回りなのだった。