ルパン三世 & something

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君住む街で、、フレディの再評価 / 映画「マイ・フェア・レディ」


映画「マイ・フェア・レディ」は、バーナード・ショー作「ピグマリオン」が原作という。映画のフレディは、ヒロイン、イライザに恋するボンボン息子。原作を読んでいないので、あくまで映画上のことになるが、フレディは、昔この映画を見た時より、大人の今見ると断然印象が良かった。子供の頃は、どうしても主人公中心に肩入れしがちで、筋を追うことに必死なものだ。


中学生の時、映画「風と共に去りぬ」を学校で映画鑑賞に行き、その視聴後感想文で、レット・バトラーを称賛した私に対し、先生のコメント「私はアシュレイも好きですよ」というのがずーっと心に引っかかっていた。でも、今、それがわかるようになった。フレディのこの「見直し」に通じると思っている。

原作「ピグマリオン」では、後半、フレディとイライザが所帯を持ち、彼女が中心となって花屋を切り盛りして生計を立てるらしい。何かと経済観念には欠けるフレディだが、少なくとも映画の方では一貫して、とても礼儀正しくジェントルマンなのだ。アシュレイも、レット・バトラーに比べれば、やはり同じことが言えるだろう。


ミュージカルでもある「マイ・フェア・レディー」の名曲「君住む街で」を歌うフレディは、きちんとした出で立ちで黄色の花束を片手に、ドアの呼び鈴を鳴らし、ドギマギしながら取り次ぎを頼む。断られても、イライザを夢見て歌う。まるで夢見る乙女みたいに! しかし、一連の身のこなしや言葉遣いが、とても真摯で紳士的! 殿方からは「フン、優男が」なんて声が聞こえるようだが、態度が真反対の主人公ヒギンズ教授と比べてしまうと「フレディ、あら、いいじゃない?」となるのだ!


女性も歳を重ねると、一周まわって、わかり易いベタな愛情表現とか、優しい気持ちを態度にちゃんと表せることの大切さを、再認識するようになると思う。よくありがちな、強すぎてアクがある人々には疲れちゃったということか?!

人は大人になるに連れ男女とも、何か大切なことを懐かしむ。