ルパン三世 & something

ルパンを語って微笑みを届けたい  他にも気ままに綴ってます♡

「国境は別れの顔」のモニカ と  映画「カサブランカ」のイルザ


この2つの作品は、男女の関係がなんとなく共通する。


始末に負えないのは、多分、男(次元、リック)の方が、女(モニカ、イルザ)に、より惚れちゃってるのよね。
状況は違えど、モニカもイルザも男に銃口を向けるシーンがある。モニカは自分の夢の為、イルザは夫の旅券を得る為に(結局、相手より自分の願望を優先)。どちらも男への愛は、次点だ。天性の悪女とはこういうタイプ。だが女自身にはその自覚は全く無く、ただまっすぐに生きているだけ、、、。

2人の女性は共に、そのわがままが許されてしまう程に魅力に満ちていて、惚れちゃった男は、the end !
2人の男たちは、「向けられた銃口」のショックを乗り越え、最終的には、リックは旅券を、次元はダイヤを、相手に「自発的に」渡す。この「自発的に」というところは、結構ミソで、自分は一旦は担がれたかもしれないが、「俺って男は、こういう男なんだ」ってことを、女に伝えたいのだ、せめて、、
のちに、思い出で惚れてくれればいい、と? ロマンティックなのは、男だ!
不二子に言わせたら、「馬鹿なダンディズムね」ってなりそうだが、次元もリックも、いわばそこが自分の核だからね。


ラスト、2人の男は、自分にケリをつける為の儀式を必要としていた。
別れ際、リックがイルザに、饒舌に理由(理屈?)を語り出すシーンは、イルザは動揺して訳わかっちゃいないから、結局それは、リックが己を説得させるものだった。

自分に酔ってる? いやそのくらい許してあげようよ。


次元は、別れた後、旅券を高く放り投げて、写真を撃ち抜く。
「惚れた自分」「馬鹿な自分」への自嘲か。

次元の腕前だから、しっかり命中しちゃうわけで、その瞬間、見ている私たちは、「ああ〜」と衝撃を受ける。
次元回は、余韻が半端ない。