「白夜に消えた人魚」は、不二子の水晶製人魚像や、ゴエによる斬鉄剣人間ラッセル車、次元の絶妙な射撃など、見どころ満載で、生き生きとルパンファミリーの特徴を活かしている楽しい作品だ。
人魚像を運ぶ車中、銭形とベルゲン市長がお酒で酔っ払うシーンがある。そのお酒はアケビータ。ジャガイモの蒸留酒で強い酒らしい。ヴァイキングの血が流れていることを自慢に思っているベルゲン市長は、さすがに酒に強い?今、戦っているはずのルパンに対して、実はシンパシーを感じているところが憎めないね!
ベルゲンに着いた時、市長が、ルパン捕獲に失敗したゼニを、銃で激しく責め立てていくところ、さすがヴァイキングの血が!!
家にあるカクテル紹介本はとても洒落ていて、私は下戸のくせにこれを読むのが好きだ。地酒は、その土地でよく採れる農産物から作られるが、4大カクテルのベースもやはり、その土地特有のスピリッツだ。
テキーラ→ 竜舌蘭、メキシコの地酒
ウォッカ→ ライ麦、帝政ロシア スラブ農民の素朴な地酒が元祖 などなど
本作の舞台のノルウェーは、北方なので、土地が痩せがちで、地酒がジャガイモを主原料とするのは、納得だった。
私が初めて降り立ったヨーロッパの国はノルウェーだったので、この国は自分にとっての特別感があり、作中、画面に、オスロ→ベルゲン の路線図が出てきた時は懐かしかった。